電池交換をするタイミング
機械式腕時計が止まるのは電池切れではない

親や親戚などから中古の機械式腕時計をもらい、しばらく使う予定がないので置きっぱなしにしていたら針が止まっていたという経験を持つ人もいるかもしれません。機械式腕時計に詳しくなければ、「電池切れ」と認識することもあるでしょう。では、そもそも機械式腕時計はどんなタイミングで電池交換を行えばいいのかというと、実は交換自体不要なのです。というのは、そもそも機械式腕時計には電池は内蔵されていないからです。では、なにを動力源にしているのかというとゼンマイです。自動巻きと呼ばれる仕組みで動作している時計を振ってみると、中でなにかが回転している音が聞こえてくるでしょう。それはゼンマイを巻き上げている音なのです。
ゼンマイを自動で巻ける機械がある
つまり、機械式腕時計が止まった場合、自動巻きなら時計を振る、手巻きならリューズを使ってゼンマイを巻き上げれば再び動き出します。ただ、そう聞くと電池で動く時計に慣れている人は、「時計が止まるたびにゼンマイを巻かないといけないの?」と面倒に思うかもしれません。機械式腕時計というのはそうした仕掛けを楽しめる人向きのものといえますが、自動巻きであればその面倒を回避できる方法があります。それはワインディングマシーンを使うという方法です。ワインディングマシーンの軸に機械式の腕時計を巻きつけると軸が回転することによってゼンマイが巻かれます。時計を使わないときにコンディションを維持するには最適な方法なのです。